測量を行う場合、計測など様々な場所で計測器などが使われます。しかし、その計測器自体が間違っていれば、本当に正しい数値を測るということはできません。このため、トレーサビリティーを確保することが求められます。その中でjcssは計量法に基づく、計量法トレーサビリティー制度を表しており、二本柱で構成がされています。計測器の校正を行う事業について、特定の校正分野でのやり方、品質、不確かさに関する見積もりなどを審査し、一定の水準をクリアした場合には登録をすることができ、校正証明書を付与してもらうことができます。お墨付きを受けたその事業者は、トレーサビリティーの確保がなされたことを周囲にアピールすることができ、計測器の信用性などを勝ち取ることができるようになります。

日本におけるトレーサビリティーの歴史は意外と新しい

トレーサビリティーという考え方は冷戦時代のアメリカと旧ソ連の宇宙開発を巡るものから始まっていたとされており、日本がこうした制度を導入するきっかけとなったのはオーストラリアでの認定制度を日本の官僚が知り、日本でもこうしたものが必要であると唱え、様々なことがあり、平成に入り、1993年11月、ついにjcssのスタートにこぎつけました。トレーサビリティーを制度として運用するために、認定機関が、校正の認定を依頼してきた事業者に審査をしてから認定を行い、その事業者が独自に校正をしていくという制度で行うことが決まり、国側でこうしたことを行っていくということになりました。その後、国際相互承認など国際的なトレーサビリティー制度の普及につながり、日本もその中に入っていきました。

目的は計測器が国家標準までつながっていること

jcssでは2度にわたって改革が行われ、そのたびに現場レベルでのトレーサビリティのあり方、国が主導してきたトレーサビリティのシステムなどが変化してきました。ただ、トレーサビリティの本来の目的は、その計測器が国家標準につながっていることであり、それを示すことができれば何の問題もなく、その方法はいくつあってもいいということになり、トレーサビリティを複数の階層で行うという当時ヨーロッパで主流だったやり方を導入しました。他にも認定制度を登録制度に変える、手数料の料金体系を変更する、登録の更新期間を4年にするなど様々なことが行われてきましたが、トレーサビリティの質などに関してはそれまで以上に厳格に、かつ柔軟に運用されるようになっており、今後の利用拡大が検討対象となっています。